設立趣旨書
1 趣 旨
現在、認知症予防目的で認知症本人を対象とした取り組みは全国的に地域で進められていますが、介護者のケア目的での取り組みはまだまだ浸透していません。介護をする者の身体的・精神的な負担は計り知れなく、また経済的な負担も増しており、仕事を持ちながらの介護が今後ますます増えていくと思われます。しかしながら介護に対しての認識が社会的にも薄く、制度がうまく利用できない状態にあり、やむを得ず介護離職をしてしまう人が年々増加しているのが現状です。
介護経験者が介護の必要が迫られた時、「会社に相談しなかった」人は約8割というデータ結果も出ています。
私たちボランティアグループアイリスは、社会の意識を高める手段として、「かいごのか」とういうイベントを定期的に開催し、介護経験者と介護に関心のある若い世代が交流し、介護の大変さや辛さ・介護を通して生まれてくる感情等を「伝える」活動や、自分自身の死生観を考え、他人との価値観の違いを認識する意見交換会を行ってきました。「かいごのか」も会を重ねるごとに参加者も増えてきており、今後の介護のかたちを考えるきっかけ作りができてきました。
そこで今後は、この活動を継続していきながら、伊丹市を拠点として近隣他市へも、介護に対する意識を高め、介護者の心身の負担を少しでも軽減できるような交流会や介護当事者の講演会、映画会の開催をする計画です。そして、企業にも仕事と介護の両立支援ができるような風土づくりをする努力を促していきたいと考えています。
今後の活動を伊丹市内に限らず近隣都市へ広げ、本来の趣旨である「介護離職をなくす」という目的のためには、行政や企業の協力が不可欠であり、社会的に認められた公的な組織にしていくことが最良と考えました。
また、この活動は営利目的ではないことから特定非営利活動法人格の取得が最適であると考えました。
法人化することにより、企業側の介護者支援制度を活用する働きかけや、国が掲げている「働き方改革」「生産性の向上」、また「SDGs」につながる活動を幅広く展開でき、地域社会に貢献できると考えました。
2.申請に至るまでの経過
平成30年3月 ボランティアグループアイリス結成
平成30年9月 「かいごのか~テーマ課題のか~」介護経験者とプレ介護者の交流会開催
平成30年12月 「かいごのか~テーマ関心のか~」介護経験者とプレ介護者の交流会開催
平成31年1月 「仕事と介護の両立支援」講演会登壇
平成31年2月 「かいごのか~テーマ価値観のか~」もしバナカードゲーム体験会と意見交換会開催
平成31年3月 「みんなが先生徒講座」講師として登壇
令和元年5月 「かいごのか~テーマ介護とお金の話~」介護にかかるお金についての話と意見交換会開催
令和元年5月 会員間で法人化の意思確認
令和元年6月 設立総会開催
令和元年6月15日
特定非営利活動法人 アイリス
設立代表者 住所又は居所
兵庫県伊丹市瑞ケ丘2丁目3番地1
コスモハイツ瑞ケ丘A-512号
氏 名 合田 真弓